Seymour Duncan DS-100 のコンデンサーを Orange Drop に交換してみました。
このギターはサドル交換、フレットすり合わせ、フレット打ち直し、指板塗装変更など本体には色々と手を入れているのですが、電装系は殆どそのまま。
もともと、後輩から譲ってもらったギターなので、本当にそのままかどうかは分かりませんが、少なくとも私が手に入れてから10年間、PU含めて配線も全てそのままです。
で、今回はコンデンサーを SBE Orange Drop 716P と SBE Orange Drop Type PS に変更して、比較してみました。
結論から先に書きますが、フルテン状態では大きな変化は感じませんでした。
勿論、弾いている本人としては、「若干硬い」とか「若干丸い」とか、変化を感じる部分もあると言えば有る、けど、録音した音源を聴いて分かるかと言われたら、言われてないと分からない、と言うレベルだと思います。
ですが、トーンを絞った時の音は勿論変わります。
個人的には PS の方が 716P よりも好きだったので、こちらを DS-100 に取り付けました。
まずは SBE Orange Drop 716P に交換
ダンカンストラトに元からついていたコンデンサーを外します。ついてたのはこれ。
![ダンカンストラトに着いてたコンデンサー](https://www.grimonet.com/mlab/wp-content/uploads/2011/03/R0010196-1024x768.jpg)
新しいコンデンサーを取り付けます。
![SBE Orange Drop 716P](https://www.grimonet.com/mlab/wp-content/uploads/2011/03/R0010188-1024x739.jpg)
有名な Sprague とは違う(噂によれば現在の Sprague には SBE が供給しているとか・・・)みたいですが、今回はこれを使いました。
ギターで使うフィルムコンデンサーでは一般的なんじゃないかと思います。
ギターで使うのだと、716P の他に 715P とか 418P とかもあるみたいですが、今回は 716P にしてみました。
理由は特にありません。
Orange Drop 715P 0.047uF
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ちなみに、楽器屋で見た感じ ALLPARTS で Sprague Orange Drop として売られているのは SBE の Orange Drop 715P だと思います。(物によって違うかもしれませんが・・・)
本当は、絶縁チュ-ブで足をカバーしてショートを防止すべきですが、この時点ではやってません。
SBE Orange Drop Type PS へ交換
最終的に採用した Type PS と 716P の違いは、716P がポリプロピレンフィルムであるのに対して、PS はポリエステルフィルムだという事だそうです。
コンデンサーによる音の違い
で、実際に音が変わるのかどうか?
これが一番重要なところですよね。
と言う事で、交換前と716P、PSとで似たようなフレーズを録音して聴き比べてみました。
色々な条件で録音してみましたが、トーンを4くらいに絞って、クランチで弾いた時の違いが一番分かり易かったので、それをサンプルとしてUPします。
コードストローク – センターPU
アルペジオ – センターPU
カッティング – ネックPU
単音弾き – ネックPU
適当に弾いてるので、フレーズとかへの突っ込みはナシで(笑)
アルペジオや単音弾き音の違いが聴き取りやすいと感じますがどうでしょうか?
個人的には、以下のように感じました。
オリジナル | 硬い |
---|---|
716P | 甘いけどこもる感じ |
PS | 716Pに比べると若干枯れてる |
まぁ、オリジナルを含めて完全に使うジャンルや好みでしょうね。
正直どれでもいいと思います「良くなった」と感じると言うより、「変わった」と言うほうが近いでしょう。
ただ、一ついえるのはストラトタイプのギターの場合、どうしても硬くキツイ音になってしまう傾向があるので、Orange Drop のようにトーンで甘くこもった方向に変化出来るようにしておくのは幅を持たせる意味ではいいと思います。
私の場合、レコーディング以外でストラトを使うのって、自分のバンドよりも、サポートとかセッションの時に使う事の方が多く、そういう時はロックよりも、R&Bとかブルース、Jazzに近い様なトーンを使う事の方が多いので、甘い感じに変化出来るのは結構狙いとしては悪くないと思っています。
なんにしても、改造の中では非常に簡単に気軽に出来るので、試してみる価値はあると思います。
※このページは INOLOG から移植されました